シャフトダンベル
シャフトダンベルは棒状の「シャフト」に「プレート」をつけてカラーと呼ばれる「留め具」で固定して使います。これに形状・太さ・長さの違いで分類されます。
この太さと長さはシャフトのプレートを付ける「スリープ」と呼ばれる部分のことを指します。
【メリット】
バーベルとプレート(重り)を共有できるメリットがある。*プレートには穴のサイズが50㎜と28㎜と種類があるため購入時には注意が必要。
【使用に必要なもの】
・シャフト
・プレート
・カラー(留め具)
【分類について】
ダンベルシャフトは形状で主に3種類(ノーマル、スクリュー式、オリンピック)に分けられます。
これに2つの分類ができます。
・シャフトの太さ
・シャフトの長さ
スクリュー式ダンベルシャフト
一番ポピュラーなダンベルシャフト。プレート(重り)を付ける部分(スリーブ)は28㎜でボルトのようならせん状の溝がある。
スクリュー式ダンベルシャフトはナット型カラー(留め具)が使える。しっかりと固定することができて多少緩んでボルトにナットをつけている状態なのでカラー(留め具)がすぐに外れることがありません。安全にトレーニングすることができます。
また、太さ28㎜のスクリュー式ダンベルシャフトは太さ50㎜のオリンピックシャフト用以外のスプリング式や圧縮式など、ほとんどカラー(留め具)に対応しています。
(ノーマル)ダンベルシャフト
プレート(重り)を付ける部分がツルツルしたシャフト。主流はスクリュー式ダンベルシャフトが多くなっている。
スクリュー式ダンベルシャフトのナット型カラー(留め具)は使用できませんが、スプリング式か圧縮リング式ノーマルカラーを使うことができます。
オリンピックダンベルシャフト
競技やジムのバーベルで使用されるプレートが使えるダンベルシャフト。プレートの穴のサイズが50㎜。このサイズのプレートを使うバーベルもまたオリンピックバーベルと呼ばれます。
シャフトの太さ50㎜あるため50㎜用カラー(留め具)を使う必要があります。28㎜と間違えないよう購入の際はサイズに注意してください。
シャフトダンベル詳細情報
細かいシャフトダンベルについての情報を紹介します。
シャフトの長さの種類
メーカーによって様々な長さのシャフトが販売されています。おおよそ380~550cm前後の規格が多い。稀にこの規格より短いシャフトや長いシャフトが作られることがあるが廃盤していることもあります。
【主なシャフトの長さ】
・約400㎜
・約450㎜
・約550㎜
シャフトにつけられるプレート枚数
メーカーによってプレートの厚さやその他形状の違いから一概には言えませんが目安として紹介します。正確に付けられるプレート枚数を把握したい場合は購入先へお問い合わせください。
【シャフト550~555㎜】
5㎏プレート12枚(片側6枚)*5㎏プレートにラバーをはめる場合は10枚(片側5枚)ほど
【シャフト400㎜】
5㎏プレート6枚(片側3枚)*5㎏プレートにラバーをはめる場合は6枚(片側3枚)ほど
シャフトの太さ種類
シャフトにつけるプレート(重り)には取り付ける穴の直径サイズに28㎜・50㎜と2種類あります。
【28㎜シャフト】
・(ノーマル)ダンベルシャフト
・スクリュー式ダンベルシャフト
ダンベルシャフトは一般的に28㎜が多いです。また業務用ではなく、家庭用のバーベルやプレートではプレート穴サイズ28㎜が一般的に利用されていて互換性があり家で器具を揃える場合は28㎜を利用される場合が多いです。
【50㎜シャフト】
・オリンピックダンベルシャフト
オリンピックシャフトやオリンピックバーベルと呼ばれ、バーベルなどはジムやパワーリフティングなどの業務用や公式試合に使われています。ただ、家庭用トレーニング器具ではバーベルやプレートは28㎜が利用される場合が多く、ご家庭で器具をそろえる際には大きさが違うということがないよう注意が必要です。
重量固定式ダンベル
ジムのダンベルラックに並んでいるウエイトが固定されたダンベルや重量が変えられないダンベル。
種類には形状とコーティングの違いがあります。
重量固定式ダンベル形状の種類
重量固定式ダンベルは重り部分の形状で違いがあり、代表的なもので3つに分類できます。
円形型ダンベル
重り部分が丸い形状をしたダンベル。重量固定式ダンベルで最も一般的なダンベル。画像はペイントダンベルといわれるタイプでコーティングの違いで様々な種類がある。
ヘックスダンベル(六角ダンベル)
Hexダンベル呼ばれる六角形ダンベル。円形ダンベルと違い転がりにくい。コーティングの種類にはペイント、ラバー、ウレタンがある。
鉄アレイ(鉄亜鈴)
鉄アレイという言葉はダンベルの和訳です。ダンベル全体を指す言葉になりますが一般的に画像の形状のモノを鉄アレイと呼ぶ場合が多い。ダンベルの原型に近いモノといえるかもしれません。近年はあまり見なくなったタイプのダンベルです。
重量固定式ダンベルコーティング種類
重量固定式ダンベルは重り部分の代表的なコーティング方法で6つほどに分類できます。コーティングでサビ、水、防音、傷つき対策など特色があり、また価格や年数劣化の耐久性にも違いがでます。
ペイントダンベル
最もスタンダードな灰色のペイントコーティングされたダンベル。
ラバーダンベル
プレート部分にラバーコーティングを施されたダンベル。・メリット:床が傷つきにくい。防音性。
ウレタンダンベル
ウレタン素材でコーティングされた上質なダンベル。ラバーの年数劣化によるヒビ割れやゴムの臭いがしない特性があり長期的に利用しやすい。価格も高め。
クロームダンベル
メタリックなクロームメッキコーティングされたダンベル。低重量ダンベルで利用されることが多い。ジムではグリップが固定式もあるが回転式のダンベルを導入も多い。また、グリップ回転式はウエイト部分が取り外せるものがある。
ネオプレンダンベル
ネオプレンコーティングされたカラフルなダンベル。全面にコーティングされているかため水やサビに強い。
ビニールコーティングダンベル
ビニールコーティングされたダンベル。全面コーティングされているものが多い。
重量固定式ダンベル詳細情報
細かい重量固定式ダンベルについての情報を紹介します。
日本独自のダンベル工夫
バーベルの老舗ブランド「イヴァンコ」によると日本人は欧米人に比べ骨格や関節が小さいため、日本独自にダンベルのグリップを回転式にすることで手首への負担を減らす仕様を導入されたそうです。現在イヴァンコ以外のメーカーで回転式が採用されているかは不明です。
可変ダンベル(アジャスタブル)
近年続々と新しいタイプが生まれている可変ダンベル。ダイヤル式やピン式などがあります。形状ではパワーブロックといわれる四角プレートを使用したタイプとそれ以外は可変ダンベル(アジャスタブル)と呼ばれていることが多いようです。*メーカーや販売店によって呼び方が違う場合があります。
他のダンベルと比較したメリット・デメリット
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【重量固定式ダンベルとの比較】
メリット
・重量を可変できるため保管スペースがいらない。
・重量を変える手間が減る。
デメリット
・可変機能がある分だけ不安定で音や故障の可能性がある。
・重量固定式の方がオンザニーがやりやすい。
【シャフトダンベルとの比較】
メリット
・シャフトにプレートを付け替える手間がいらない。
・シャフトダンベルよりもオンザニーしやすい。
・保管スペースが少なくて済む。
デメリット
・シャフトの方が筋トレの自由度は高い。
・シャフトは壊れにくい。
・プレートをバーベルと共有できる。
ピン式可変ダンベル
ピンを挿しかえる可変ダンベル。
パワーブロック
別名:可変式ブロックダンベル。プレートが四角のような形をしている。ダンベルの端がフラットで面積も広いためオンザニーがやりやすい。
・オンザニーのやりやすさ
プレートが四角に近くヒザに置く面積が広い。ただ、ピン式のため多少プレートが揺れたり当たって音が鳴る可能性がある。
ピン式可変ダンベル
この形状の可変ダンベルは側面ダイヤル式が多いですが、こちらはピン式可変ダンベルです。
・オンザニーのやりやすさ
側面ダイヤル式可変ダンベルと比べると側面にダイヤルがない分、若干側面が広い。
ダイヤル式可変ダンベル
可変をダイヤルで行うタイプのダンベル。ダイヤル位置が側面やグリップ部分など種類がある。共にダンベルスタンドに置いた状態でダイヤルを回すタイプが多い。
側面ダイヤル式の可変ダンベル
側面のダイヤルを回すタイプの可変ダンベル。ダンベルスタンドに置いた状態で可変を行う。ダンベルスタンドから外してしまうとロックがかかるため可変できない。
・オンザニーのやりやすさ
シャフトダンベルよりもやりやすいが側面がダイヤルなため、パワープロックやグリップダイヤル式よりもやや面積が小さい。
グリップダイヤル式の可変ダンベル
【フレックスベル】
フレックスベル(FLEXBELL)はスウェーデンのnuo社ブランド。ダンベルスタンドに置いた状態からグリップ部分を回すことで重量を可変します。
ジムなどに置いてある重量固定式ダンベルと近い形をしており使い勝手がいいダンベルです。
ポリエチレン製ダンベル
ポリエチレン製のプレートにセメントを入れた安価なダンベル。セメントのみのタイプとセメント+その他の混合タイプがある。鉄よりも軽いセメントなどを使用しているため通常のダンベルよりも大きい。安価ではあるがサイズが大きい分扱いづらい。
【樹脂製グリップのポリエチレンダンベル】
【シャフト使用のポリエチレンダンベル】
ウォーターダンベル
鉄の代わりに水を重りに使ったダンベル。水は鉄よりかなり軽いため1~2kg ほどの低重量のダンベルが多い。プラスチック製の容器のみ販売していることが多く非常に安価。
可変式ウォーターダンベル
ダンベルウェイト用ウォーターバッグを利用した可変式ダンベル。画像の商品はウォーターバッグ1つ2㎏でダンベル1つで8㎏。ダンベル左右で16㎏で利用できる。
ウォーターボトルダンベル
2.2L入るウォーターボトル型ダンベル。飲み口が水筒のようになっている。ダンベル形状なため洗浄しづらいかも。

プラスチックウォーターダンベル
画像のダンベルは最大1㎏。非常に安く1000円以内で買える。
ダンベル詳細情報
ダンベルに関する細かい情報を紹介。
持ち手部分のローレット加工
ダンベルやバーベルのグリップ部分には滑り止め効果に凹凸を付けるギザギザの加工が施されています。これをローレット加工といいます。フランス語でザラザラという意味があるそうです。
ダンベルの起源
起源は古代ギリシャで用いられていたハルテレスといわれている。4世紀シチリアのモザイク画にダンベルのようなものを持った女性が描かれています。
「ダンベル(dumb bell)」という言葉は18世紀イギリス頃にできたようで「dumb(音のしない)bell(鐘)」という意味がある。由来は教会の鐘もしくはハンドベルではないかと言われているが詳しい当時の形状はわかっていない。
鉄アレイ(鉄亜鈴)はダンベルを日本語に訳したものです。