スミスベンチプレスとは
スミスベンチプレスとは、胸(大胸筋)を鍛える種目。
スミスマシンは軌道が決まっているため、安定して行うことができる。
バーベルラックの位置をベンチを動かすことで自由に決めることができるため、ラックアップが苦手な人には多少楽になる場合もある。
デメリットはセーフティーバーがないため、高重量をやる際に危険がある。重いウエイトでやる場合は補助を誰かにお願いしたほうがいい。また、スミスマシンはラックからバーベルを外す際に手首を動かす必要があり、多少慣れるまでは違和感を感じる。
その他にはスミスマシンには軌道が真っすぐなタイプと斜めのタイプがある。
英語名 | Smith Bench Press |
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対象筋 | 大胸筋 |
種目タイプ | コンパウンド種目(多関節種目) |
やり方
- スミスマシンのバーベルの高さをセットする。
- ベンチに仰向けになる
- バーベルを外して乳首からミゾウチの辺りに下す。
- バーベルを持ち上げる。
ポイント
- プレートをつける前にバーの軌道に合わせてベンチの位置を調節しよう!
- スミスマシンはセーフティーバーがないため、高重量を扱う場合は誰かにサポートをお願いしよう。
- スミスマシンのバーベルに81㎝ラインがないことが多いので手幅は肩幅より広めに握ろう!骨格によって人によって幅は変わるよ。
- ベンチに仰向けになるときは肩甲骨を寄せる。ブリッジを組んでアーチを作る。足を投げ出しすぎず、持ち上げた時に踏ん張れるようにしよう。背中のアーチを保つストッパーの効果もあるよ。

セーフティーバーがないのが少し怖いね。軌道がぶれにくいので慣れればサムレスグリップやりやすいかも。
使用するトレーニング器具
・スミスマシン
・プレート
・フラットベンチorインクラインベンチ

スミスマシンは大きいけど、自宅に購入もできるよ!パワーラックにオプションで取り付けられるものもある。
あると便利なサポーター
・パワーベルト
・リストラップ
・トレーニンググローブ
・ウエイトリフティングシューズ
・エルボースリーブ

手首が痛い人はリストラップをつかうといいよ。
チェストプレスマシンとは
チェストプレスマシンとは大胸筋を狙った種目。
動きの軌道が決まっていて、バーベルやダンベルよりも安定して行うことができる。初めての人でもやりやすい。
軌道が決まっている分、骨格に合わない人もいる。
マシンによって足元にレバーがあるタイプ、グリップの調整ができるタイプなどもある。
バーベルやダンベルを使う場合は(バーベルorダンベル)ベンチプレスという種目になる。
英語名 | Chest press machine |
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対象筋 | 大胸筋 |
種目タイプ | コンパウンド種目(多関節種目) |
やり方
- 座席の高さとウエイトを調節する
- 胸を張ってグリップを握って押す
- 胸を張ったままグリップを下す
- ②と③の動作を繰り返す
ポイント
- 胸を張ることで引いた時に大胸筋がより引き伸ばされ(ストレッチ)、押した時に腕の力が関与しづらくなる。
- 肩甲骨で体を支える。背中にアーチを作る。

基本はベンチプレスと一緒だよ!ベンチプレスと違いサムレスグリップやりやすいメリットもあるよ。
使用するトレーニング器具
・チェストプレスマシン

一応ホームジム用のチェストプレスマシンも販売されています。できる種目が限られることが多く、スペースがある人向けかも。
あると便利なサポーター
・リストラップ
・トレーニンググローブ
・エルボースリーブ

チェストプレスはベンチプレスのように高重量を扱うと手首に負担がかかるので、安全のため僕はリストラップ使ってます!
ケーブルクロスオーバーとは
ケーブルクロスオーバーとはケーブルマシンを使用してケーブルを手前に押すことで大胸筋を収縮させて胸の筋肉を鍛える種目。
あくまでもメインは大胸筋だが、押す方向で大胸筋以外にも三角筋や広背筋、大円筋に負荷をかけることができる。
トレーニング中に負荷が抜けにくいメリットがある。
英語名 | Cable crossover |
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対象筋 | 大胸筋、(三角筋・広背筋・大円筋)*やり方で変わる |
種目タイプ | アイソレート種目(単関節種目) |
やり方
やり方①:大胸筋全体
- 重さを調節する。ケーブルの調節が必要な場合は肩より高い位置にする。
- スタートポジションとしてケーブルの両方グリップを握る。片足を前に出し、胸を張る(肩甲骨を寄せる)。
- 胸の前でこぶしが合わさりそうになるまで押し出す。
- 開く時は胸をより張るように戻す。
- 動作を繰り返す
やり方②斜め上:大胸筋上部、(三角筋前部)
- 重さを調節する。ケーブルは下から引くので低めに設定する。
- スタートポジションとしてケーブルの両方グリップを握る。片足を前に出し、胸を張る。
- 顔の前でこぶしが合わさりそうなところまで押し出す。
- 胸を張りながら腕を開く。
- 押し出す、開くの動作を繰り返す。
やり方③斜め下:大胸筋下部
- 重さを調節する。ケーブルの調節が必要な場合は肩より高い位置にする。
- スタートポジションとしてケーブルの両方グリップを握る。片足を前に出し、胸を張る(肩甲骨を寄せる)。
- 下腹部の前でこぶしが合わさるぐらいまで押し出す。
- 胸を張りながら腕を開いていく。
- 押す開くの動作を繰り返す。
やり方④真下:大胸筋下部、(広背筋、大円筋)
- 重さを調節する。ケーブルの調節が必要な場合は肩より高い位置にする。
- スタートポジションとしてケーブルの両方グリップを握る。片足を前に出し、胸を張る。
- 体の側面、ももの横辺りに引く。
- 押す開くの動作を繰り返す。
ポイント
- ケーブルの位置調節が必要な場合は、狙う部位で変わるが、今回紹介した4種目のうち、大胸筋上部を狙う以外は肩より高い位置に調節すればいい。
- ケガ防止のため、引く時は少しヒジを曲げておく。
- トレーニングの時は猫背になったり、肩を前に出さない。胸を張って大胸筋に負荷がかかっている状態をキープする。

大胸筋がしっかり収縮させられているかがポイントだよ!
使用するトレーニング器具
・ケーブルマシン

ケーブルマシンは高額で大きいため、自宅に用意するのは難しい。また、市営ジムや小規模ジムではないところも多いかな。
あると便利なサポーター
・トレーニンググローブ
・エルボースリーブ

ケーブルクロスオーバーはサポーターの必要性はそんなにないから、やりやすさで何を使うか選ぼう!
インクラインプレスマシンとは
インクラインプレスマシンとは大胸筋上部を狙った種目。
胸の盛り上がりを作ることに有効。胸の種目として有名なのはベンチプレスだが、ベンチプレスは大胸筋中部下部に効きやすい。
より上部を鍛えたい場合には、この種目がオススメ。
動作の軌道が決まっているためバーベルやダンベルよりもやりやすい。
特にダンベルは片手で重い重量を持つため不安定になりやすい。
また高重量の場合、スタートポジション(胸の辺り)までダンベルを持っていくのに、オンザニーというヒザからダンベルを蹴り上げる動作が必要になる。
トレーニング後にダンベルを床に下す動作も慣れる必要がある。
このような面倒な動作がインクラインプレスマシンには必要ない。
バーベルやダンベルを使う場合はインクライン(バーベルorダンベル)ベンチプレスという種目になる。
英語名 | incline press machine |
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対象筋 | 大胸筋上部 |
種目タイプ | コンパウンド種目(多関節種目) |
やり方
- ウエイトをつける。座席の高さを調節する。
- 座席に座り、胸を張る(肩甲骨を寄せる)。
- グリップを握り、上下の動作を繰り返す。
ポイント
- 胸を張り、グリップを押した際に肩が前に出ないようにする。
- 動作を行っている時に肩をすくませない(肩が上がった状態)。

肩を前に出してしまうと胸から負荷が抜けるし、肩を痛めるかもしれないから気を付けよう!
使用するトレーニング器具
・インクラインプレスマシン
・プレート

ジムにあるとうれしいマシンだね。
あると便利なサポーター
・リストラップ
・トレーニンググローブ
・パワーベルト

インクラインプレスマシンにパワーベルトあまり使う人いないかもしれないけど、腹圧がかかる種目には使うメリットがあると思うよ!
ペックデックフライとは
ペックデックフライとは大胸筋を狙った可動域の広い種目。
ペックデックマシン、バタフライマシン、(ペクトラルフライ、チェストフライ)などのマシンで行うことができます。 ちなみにペックデックマシン、バタフライマシンは形が違うのですが、ジムによってはペクトラルフライやチェストフライと呼ぶところもあります。メーカーによっても呼び方が違ったりするのでけっこうアバウトだったりします。
腕を開いた状態から閉じることで胸に刺激を与えます。ストレッチと収縮を効かせやすく、大胸筋内部を鍛えることにも良い。グリップを握るタイプ(ペックデックマシン)とパットを押すタイプ( バタフライマシン )がある。
英語名 | Peck deck fly |
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対象筋 | 大胸筋・大胸筋内側 |
種目タイプ | アイソレート種目(単関節種目) |
やり方
- マシンの座席の高さとウエイトを調整
- グリップを握る
- 手と手を近づけるように動かす
- 開く時は大胸筋が左右にしっかり引き伸ばされるように開く
- 閉じる開く動作を繰り返す
ポイント
- 大胸筋が伸ばされる(ストレッチ)こと、縮められる(収縮)ことを意識して腕の力でやろうとしない。
- 胸を張り、肩をすくませないようにやる。
- 腕を開きすぎると肩を痛めやすくなるので注意。
- ヒジが痛い場合はヒジを曲げてやることで関節への負担を減らしてみましょう。また、サポーターを使う対策もあります。
- 負荷が乗っているかわからない場合は、負荷を乗せた状態から動作を行い感覚を身に着けましょう。具体的にはマシンを閉じた状態=筋肉に負荷が乗った状態から動作を始めて負荷が抜けない範囲を覚えていく。

ついつい腕の力でやりガチな種目なので気をつけてね!
使用するトレーニング器具
・ペックデックマシンorバタフライマシン

ホームジム用の器具もあるので家でやることもできるよ!ただ場所を取るからスペースがない人はベンチとダンベルでダンベルフライで代用してもいいかも。
あると便利なサポーター
・トレーニンググローブ
・リストラップ
・エルボースリーブ

ヒジが痛い場合はエルボースリーブ。グロープは滑り止め。手首が痛い場合はリストラップなどが使えるよ!
プルオーバーマシンとは
プルオーバーマシンとは主に広背筋、大胸筋を狙った種目。
大胸筋の拮抗筋(きっこうきん)である広背筋にも効く。また、大胸筋の下にある小胸筋も鍛えられます。
ダンベルで行うプルオーバーと違いヒジが固定される。
フラットベンチでダンベルを使う場合は、より深く下して、大胸筋に縦のストレッチをかけやすいが、ヒジを固定されるとこの動作が行えない。
そのため大胸筋よりも広背筋に効かせやすい。
(*個人差があります。また、大胸筋にまったく効かないというわけではありません)。
マシンで行うことでダンベルやバーベルを使うよりも簡単で安全に行うことができます。
英語名 | Pullover machine |
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対象筋 | 広背筋、大胸筋と小胸筋 |
種目タイプ | アイソレート種目(単関節種目) |
やり方
- ウエイトを調節して、座席に座りグリップを握ります。
- バーを握り、腕を前に引く。
ポイント
- 腕で引くのではなく、背中(広背筋)の力で引く意識をしよう。
- 広背筋は背中の外側についている筋肉で腕を上から下す時に使う(腕の伸展)。

マシンで慣れたらダンベルのプルオーバーをやってみるのもおもしろいよ!
使用するトレーニング器具
・プルオーバーマシン

プルオーバーマシンにはヒジをのせるパットがあるタイプとないタイプがあるよ!
あると便利なサポーター
・トレーニンググローブ

滑り止めにトレーニンググローブしておくと少しやりやすいかも!