20週間、約5ヶ月筋トレしてホエイタンパク質をとったのに筋量が増えなかったという研究を見つけたので紹介します。

ホエイ100%とガゼイン90%+ホエイ10%比較実験

筋肉をつけるためにタンパク質が有効というのは常識ですよね。

今回紹介する研究では「タンパク質の種類で違いは出るのか?」というものになります。

プロテイン

実験方法

実験では26人に筋トレしてもらい、トレーニング後にプロテインを摂取。

ホエイプロテインを取るグループとガゼイン+ホエイプロテインをとったグループに分け、筋量の変化を見るという実験です。

被験者はT大学陸上部投擲ブロックに所属する男子 大学生26名とした。4〜7種目の筋力トレーニングについて、 3RM〜10RMの負荷強度で3回〜8回×8〜10セット、週3〜4日 の頻度で21週間実施した。毎回の筋力トレーニング終了直後に、 30gの総合乳タンパク(組成比:カゼイン90%ホエイ10%)もし くはホエイタンパクを400mlの水に溶かして摂取させた。被験 者の体組成は、トレーニング開始前およびトレーニング8 およ び20週間後にDXA法により評価した。体組成は、筋肉量と体 脂肪量および骨塩量を測定した。

長期間の筋力トレーニング後の乳タンパク摂取が男子ス ポーツ選手の体組成に及ぼす影響

この研究で気になる点

投擲

実験の参加者が26人と少ないこと。

大学陸上部投擲(とうてき)に所属していて筋肉が一定の成長をしている人物。

トレーニングのレップ数が「3RM〜10RMの負荷強度で3回〜8回×8〜10セット」と幅があり、筋力目的なのか筋肥大目的が明確ではない点。

*RM=最大反復回数(例、3RMの負荷⇒最大3回持ち上げられる重さ)

この点を見てして研究結果を見ていけばいいかと思います。

実験の結果

実験結果は20週間後ガゼイン90%+ホエイ10%を取っていたグループは筋量が増加したが、ホエイ100%のグループは増加しなかった。

20週間といえば約5ヶ月。

この期間ホエイプロテインを取っていたグループの筋肉の量が増えなかったというのは驚くべき結果です。

驚き


トレーニング強度が足りなかったでは?と思いたくなりますが、強度は3RM〜10RM、トレーニング量は週3〜4日で8〜10セット行われています。

8週間後、両群とも筋肉量には変化が認められなかった のに対し、ホエイタンパク摂取群のみ体脂肪量が有意に増加し た。20週間後、総合乳タンパク摂取群は筋肉量と骨塩量が有意 に増加したが、ホエイタンパク摂取群はいずれも増加しなかっ た。また、体脂肪量は両群ともトレーニング前と同じであった。

長期間の筋力トレーニング後の乳タンパク摂取が男子ス ポーツ選手の体組成に及ぼす影響

ホエイプロテインで筋量増加しなかった理由は?

可能性としては、筋量が増えにくい環境だったことかもしれない。

一つ目は、元々実験に参加した陸上競技者が、すでに一定レベルの筋量に成長していたこと。

筋肉

筋トレで筋量が増えやすいのは1~2年目。

トレーニングしていれば、年々筋肉の増加量は段々少なくなっていく。

また、今回取り上げた研究結果では、トレーニング部位についての記載がない。

もし、足を対象として実験していた場合、陸上選手はかなり足の筋肉が発達しているため、効果を得ずらかった可能性もある。



2つ目は、実験のトレーニング以外に、陸上競技トレーニングもしていた可能性が高いこと。

この実験では、筋肉が大きくなるために必要なトレーニング量は、行っていると思われる(多数の部位を少量づつ行っていた場合を除く)。

これにさらに陸上競技の練習をしていたとすると、オーバートレーニングや長時間の有酸素運動による筋分解の可能性も考えられる。

ただ、それでも約5ヶ月も変わらないのか疑問ですが・・。

オーバートレーニング

3つ目は、タンパク質の摂取量が少なすぎる。

実験では、トレーニング後30gタンパク質を摂取しています。

筋肥大を目的としたトレーニングを行っているスポーツマンに、推奨されている1日のタンパク質摂取量は体重×2の数値のグラム数。

体重60kgなら120gのタンパク質摂取が望ましいとなります。

プロテインでタンパク質30gでは90g足りません。

しかし、プロテインの他にも実験参加者は食事などからある程度は摂取しているはずです。

いつもの食事よりも30gタンパク質を多くとって、この結果だったと言うことになります。

有酸素運動

実験結果からわかること

ホエイタンパクをとっていたグループは筋量が増えなかったが、ガゼイン90%+ホエイ10%のグループは筋量が増えている。


実験結果の考察では、ガゼインの緩やかに吸収される性質に、理由があるのではとされています。

例えば、就寝中はタンパク質供給が途絶えるため、血中アミノ酸濃度が下がってしまう。

しかし、ガゼインプロテインはホエイプロテインよりも体へ吸収されるのに時間がかかるため、睡眠中のタンパク質供給に良いと言われています。

プロテイン

今回はトレーニング後ですが、それでも何らかの効果があったということになります。

ホエイプロテインは吸収が早いため、トレーニング前にエネルギー補給として利用することに効果的といわれているため、ガゼイン+ホエイは確かに合理的。

実験結果はガゼイン+ホエイプロテインなど混ぜて活用することは筋肥大に有効だったということですね。

3、まとめ

今回取り上げた論文は、とても驚くものでした。

実験と同じように、ホエイプロテインのみでトレーニングされている人も、多いのではないでしょうか?

そして、私は筋肥大を実感しているという方も多いはず。

もう少し実験外での、参加者の運動量を知りたかった。

私の感想としては、ホエイプロテインに効果がないという点には疑問を感じます。

筋肥大を目的とするなら、種類を問わずタンパク質は取ったほうが取らないよりいいはず。

もっとタンパク質の摂取量を増やし、1日の摂取量を明確にして実験すると、どうなっていたかも知りたいところです。

ただ、その中でもガゼイン+ホエイが有効と、結果が出ていますので、取り入れてみるのもいいかもしれません。

プロテイン

今回の記事は、私の信じたくないという気持ちから、否定的な書き方の部分が多くなってしまいました。読んでいただいた方には申し訳ありませんが、それを考慮して読んでいただけると幸いです。